コラム

COLUMN

双極症と仕事

こんなことはありませんか?

  • 職場でのパフォーマンスが急激に変動する
  • 異常なほどのエネルギーと集中力を発揮し、休みなく働き続ける
  • 突然、無気力になり仕事に手がつかなくなる
  • 同僚や上司とのトラブルが頻発する
  • 自分の能力やアイデアを良いものだと思い込み、大きなプロジェクトを無計画に引き受ける
  • イライラや衝動的な行動が増える
  • 睡眠時間が極端に少なくても平気な時期がある

その症状、『双極症』かもしれません。

双極症とは

双極症は、気分が異常に高揚する「躁状態」と、極端に落ち込む「抑うつ状態」を繰り返す精神疾患です。過去には双極性障害と呼ばれていました。これらの気分の波は、日常生活や仕事に大きな影響を与えます。

双極症の症状と業務への影響

双極症の症状は、多くの場合、職場での行動やパフォーマンスに顕著に現れます。以下は、職場で同僚や上司、家族から指摘されやすい双極症の症状と、それに関連する困難について解説します。

  • 業務の不安定さ
    気分の波により、仕事のパフォーマンスが大きく変動します。躁状態では過剰なエネルギーで働き続け、抑うつ状態では仕事に手がつかなくなります。
  • 注意散漫
    躁状態では注意散漫になり、集中力を維持することが難しくなります。新しいアイデアやプロジェクトに次々と手を出し、結果として中途半端になることが多いです。
  • リスクを取る行動
    躁状態では自己評価が過剰に高まり、大きなリスクを取る行動が増えます。無計画に大きなプロジェクトを引き受けたり、会社の資源を浪費したりすることがあります。
  • 対人関係のストレス
    気分の変動により、同僚や上司との関係が悪化しやすくなります。イライラや衝動的な行動が増え、コミュニケーションが円滑に行かず、孤立感を感じやすくなります。

職場での対応とサポート

双極症に対する職場での対応として、以下の方法が有効です。

  • 柔軟な勤務時間
    気分の波に合わせて、柔軟な勤務時間を設定することで、業務効率を向上させることができます。特にエネルギーが高まる時期には集中して働き、低調な時期には負担を減らすよう調整します。
  • 業務の明確な計画
    業務の優先順位を明確にし、計画的に仕事を進めることで、気分の波に左右されずに業務を遂行できます。現実的な目標設定と進捗管理が重要です。
  • 定期的な休憩とリラクセーション
    定期的な休憩を取り入れ、リラクゼーション技法を活用することで、ストレスを軽減し、気分の安定を図ります。深呼吸やストレッチ、マインドフルネスなどの技法を活用します。
  • サポートネットワークの構築
    同僚や上司、家族とのコミュニケーションを強化し、サポートネットワークを構築します。職場のメンタルヘルス支援プログラムを活用し、双極症についての理解を深めるとともに、適切なサポートを受けられる環境を整えます。

リワークプログラムへの参加

双極症を克服し、職場でのパフォーマンスを向上させるために、リワークプログラムへの参加を検討してみてください。

リワークプログラムは、ストレス管理技法や認知行動療法(CBT)などを通じて、双極症の症状を和らげ、職場での適応力を高めるサポートを提供します。専門家の支援を受けながら、適切な対処法を学び、職場復帰を目指しましょう。

おひとりで悩まず、誰かに相談することで、早期の診断と適切な治療を受けることが重要です。専門家に相談することで、あなたに最適な治療法を見つけることができるでしょう。