コラム

COLUMN

双極症の症状とうまく付き合うには?

双極症(双極性障害)は、気分が高揚する「躁状態」と深く落ち込む「うつ状態」が繰り返される病気であり、日常生活にさまざまな影響を及ぼします。この気分の波は、本人の意思に関係なく訪れることが多く、症状に振り回されてしまうことも少なくありません。

しかし、症状と上手に付き合い、生活を安定させることは可能です。今回は、双極症の症状と上手に付き合うためのポイントをご紹介します。

自分の症状を理解する

双極症と上手に付き合うための第一歩は、自分の症状のパターンや兆候を理解することです。気分がどのように変化するかを知ることで、早めに対応が取れるようになります。たとえば、躁状態やうつ状態が始まるきっかけを把握することで、症状が悪化する前に対策を講じやすくなります。

気分や行動を記録する

毎日の気分や行動を記録することで、気分の変化やきっかけを把握しやすくなります。ノートやアプリを活用して、自分の変化を振り返ることができます。

家族や友人ときっかけを共有する

自分では気づきにくいきっかけも、周囲から教えてもらうことで早めに対策を取れることがあります。家族や友人と協力し、症状が出始めたら教えてもらうようにすると良いかもしれません。

規則正しい生活リズムを保つ

双極症の症状を安定させるためには、生活リズムを整えることが大切です。睡眠や食事、運動のリズムを整えることで、体内時計が調整され、気分の波も穏やかになりやすくなります。

決まった時間に起きる

睡眠不足や寝過ぎは、気分の乱れを引き起こす要因になるため、毎日同じ時間に起きることが重要です。

バランスの良い食事を心がける

栄養バランスが取れた食事は、健康や気分の安定に役立つとされています。

適度な運動を取り入れる

ウォーキングやストレッチなど、軽い運動を日常的に行うことで、気分が改善しやすくなります。

ストレスマネジメントを習慣化する

ストレスは双極症の症状を悪化させる原因の一つです。日常生活でストレスをうまく管理することで、気分の安定が保ちやすくなります。リラクゼーションや趣味の時間を取り入れることで、心のバランスを保つ習慣を身につけましょう。

リラクゼーション法を活用する

みなさんにあったリラクゼーション法をおこなうことは、ストレスを和らげる効果があり、気分を落ち着けるのに役立ちます。

無理のないスケジュールを立てる

予定を詰め込みすぎず、余裕を持ったスケジュールを心がけましょう。自分の体調や気分に合わせて柔軟にスケジュールを調整することが大切です。

治療を正しく受ける

双極症の管理には、医師による治療が大きな役割を果たします。双極症の治療には薬物療法が一般的であり、気分安定薬が主として用いられます。自己判断で薬の量を調整したり、勝手に服用を中止せず、医師の指示に従って治療を継続しましょう。

薬の服用を守る

症状が改善しても、勝手に服用を中断せず、医師の指示通りに薬を飲み続けることが大切です。急な中断は症状の悪化を招くことがあります。

治療法について医師と話し合う

治療の副作用や効果について気になることがあれば、医師と相談してみましょう。適切な治療を受けるためには、医師との信頼関係を築くことも重要です。

気分が落ち着いているときに予防策を考える

気分が安定している時期を活かして予防策を考えておくことが有効です。次の躁やうつのエピソードが来たときに備えて、自分に合った対策をリスト化し、必要なサポートを準備しておきましょう。

対応策をリスト化する

気分の波が起きたときにできることや、頼りになるサポート先をリストにまとめておくと、いざというときに役立ちます。

自分の変化を周囲に知らせる

気分の波を感じ始めたら、周囲の人に伝えておくことで、無理せずサポートを受けられます。

もし双極症の症状と付き合うことに悩んでいるなら、焦らず、日常生活の中で少しずつ習慣を整えることが大切です。自分に優しく接しながら、サポートを受けて症状に対応していくことで、生活の安定を目指せます。日々の取り組みが、少しずつ大きな安定へとつながっていくでしょう。

双極症とうまく付き合うには、生活リズムを整え、周囲と協力しながら症状に対応することが大切です。少しずつ自分に合った方法を見つけ、安定した生活を送れるように取り組んでいきましょう。